公開日:
2025/5/16
更新日:
2025/12/1
今回は、「死亡推定時刻」から「死亡確認時刻」までに行った診療・看護行為が診療報酬や介護報酬の算定に与える影響について考察します。
訪問看護に関わる方であればご存知の通り、死亡後に行った診療・看護行為については介護報酬・診療報酬を算定することはできません。
例えば医療保険による訪問看護では、利用者が死亡した場合、「訪問終了年月日(および時刻)」「終了後の状況(死亡等)」「死亡年月日(および時刻)」「死亡した場所」などを療養費明細書に記載しますが、この「死亡年月日・時刻」以降の行為に対しては算定ができないとされています。
これは訪問看護に限った話ではなく、すべての介護保険・医療保険サービスに共通しています。
医師が作成する死亡診断書には、「死亡推定時刻」と「死亡確認時刻」の2種類があります。
「死亡推定時刻」は、医師が診察時に死後硬直や死斑などの状況、あるいは家族からの情報などに基づいて推定する時刻です。
「死亡確認時刻」は、医師が実際に診察を行い、心停止、呼吸停止、瞳孔反射消失の3兆候を確認した時刻を指します。
この「死亡時刻」は、遺産相続や年金受給などに大きな影響を与える重要な情報です。
厚生労働省が公開している「死亡診断書(死体検案書)記入マニュアル」では、「死亡確認時刻ではなく死亡時刻を記入する」と明記されています。在宅での看取りの場合、家族が発見した時刻(推定時刻)と医師が往診して確認した時刻(確認時刻)のいずれかを、実情に即して記入することになります。
しかし前述の通り、現行法では「死亡時刻」以降の行為について、報酬請求が認められていません。これは、訪問看護や訪問介護といったサービスを提供したにもかかわらず、報酬が支払われないという状況を生み出しており、従事者の負担となっています。
例えば深夜の看取りであれば、「深夜加算」が本来は算定できますが、死亡後はこれも対象外です。ご逝去後に行うエンゼルケアについても、「その他の利用料」として徴収するのが一般的ですが、これには事前に運営規程で明示し、利用者に説明と同意を得ておく必要があります。また、算定対象となるのは「指定訪問看護と連続して行った場合」に限られています。
特に深夜など、看取りに関わる医療・介護従事者は、実際に働いた時間に対する報酬が得られず、経済的な負担が生じるリスクも無視できません。
このような状況を改善するためにも、「死亡推定時刻」から「死亡確認時刻」までの間に行った看護・診療行為について、診療報酬・介護報酬の算定対象とする制度の見直しが求められます。これにより、看取りに関わる現場の従事者が安心して業務に取り組める環境が整備され、質の高い在宅医療・介護サービスにつながると考えます。
訪問診療に携わっている医師や、訪問看護ステーションの看護師の間からも「何とかしてほしい」という声が上がっています。次回診療報酬改定は2026年、介護報酬改定は2027年に予定されていますが、本件についても議論・検討が進むことを期待したいところです。
■出典:厚生労働省「令和7年度 死亡診断書(死体検案書)記入マニュアル」https://www.mhlw.go.jp/toukei/manual/

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