公開日:
2024/8/30
更新日:
2026/3/28
こんにちは!訪問看護のレセプト代行サービス「ケアチーム」の編集部です。
訪問看護ステーションの運営において、「退院支援指導加算」と「特別管理指導加算」は、収益確保と退院支援の質向上を両立させる重要加算です。
特に2026年度診療報酬改定を踏まえ、在宅移行支援の重要性はさらに高まっており、退院前後の関与体制の構築が経営に直結する時代となっています。
本記事では、訪問看護管理者・経営者に向けて、以下をわかりやすく解説します。
退院支援指導加算の算定要件と点数
特別管理指導加算(別表8)の対象
算定漏れを防ぐ運用ポイント
収益最大化のための戦略
本加算は「退院日当日の関与」と「初回訪問日の請求管理」が最大のポイントです。
※本コラムの内容は、2026年2月13日開催の「中央社会保険医療協議会 総会(第647回) 資料 総-1個別改定項目について」、および「令和8年度診療報酬改定説明資料」に基づき作成しています。診療報酬改定に関する最新情報は、必ず厚生労働省からの正式な通知をご確認ください。
ケアチームでは、訪問看護のレセプト代行サービスを提供しています。お気軽にご相談ください。 ⇒ケアチームのサービス紹介資料を見る(無料)
退院支援指導加算とは、退院日当日に在宅療養に必要な指導を行った場合に算定できる加算です。
通常:6,000円/回
長時間(90分超):8,400円/回
※「長時間訪問」は、複数回合計90分超でも算定可能(2024年改定以降)
看護師等(※准看護師除く)が実施
退院日当日に在宅療養上の指導を実施
訪問看護指示書が交付されている
訪問看護記録書に内容を記録
長時間区分は90分超(単回または合計)
※訪問看護 退院支援指導加算 算定要件として、退院日当日の訪問が必須です。
◆算定タイミング
退院日の訪問で算定
◆算定できないケース
退院日当日の訪問なし
退院日当日の指示書未交付
記録不備
◆例外的に算定可能なケース
退院日翌日以降、初回訪問看護を実施する前に死亡または再入院した場合でも、退院日当日に適切な指導を行っていれば算定可能
※ただし訪問看護療養費は算定不可
◆複数ステーション対応
算定は1事業所のみ⇛事前調整が必須
退院日当日に介入できていない
長時間区分の取りこぼし
初回訪問日での請求漏れ
《対策》
退院日情報の事前共有
スケジュール優先枠設定
レセプトチェック体制構築
特別管理指導加算とは、特別管理加算の対象者(別表8に該当する状態)に退院時共同指導を行った場合に算定できる加算です。
2,000円/回
◆特別管理加算の対象者(別表8に該当する状態)
①在宅悪性腫瘍等患者指導管理若しくは在宅気管切開患者指導管理を受けている状態にある 者又は気管カニューレ若しくは留置カテーテルを使用している状態にある者
②以下のいずれかを受けている状態にある者
在宅自己腹膜灌流指導管理
在宅血液透析指導管理
在宅酸素療法指導管理
在宅中心静脈栄養法指導管理
在宅成分栄養経管栄養法指導管理
在宅自己導尿指導管理
在宅人工呼吸指導管理
在宅持続陽圧呼吸療法指導管理
在宅自己疼痛管理指導管理
在宅肺高血圧症患者指導管理
在宅難治性皮膚疾患処置指導管理
③人工肛門又は人工膀胱を設置している状態にある者
④真皮を越える褥瘡の状態にある者
⑤在宅患者訪問点滴注射管理指導料を算定している者
※2026年度(令和8年度)診療報酬改定により、「在宅難治性皮膚疾患処置指導管理を受けている者」が別表8の対象に含まれました。
詳細はこちらのコラムをご確認ください。
【2026年度(令和8年度)診療報酬改定】難治性皮膚疾患への訪問看護、週4回以上の算定が可能に
退院時共同指導加算の算定が前提
医療保険のみ対象
別表8に該当する状態か見極めが重要
①退院支援の仕組み化
病院連携(MSW・病棟看護師)強化
退院日情報の事前取得
②別表8対象の見える化
受け入れ基準の明確化
スタッフ教育
③高単価利用者の受け入れ戦略
医療依存度の高い患者の積極受け入れ
病院への営業強化
④算定漏れ防止体制
チェックリスト運用
ダブルチェック体制
Q1: 退院支援指導加算はどのような場合に算定できますか?
A1: 退院支援指導加算は、保険医療機関から退院する利用者に対して、退院日当日に看護師等(准看護師は除く)が在宅療養上必要な指導を行った場合に算定できます。退院日当日の訪問看護基本・管理療養費は算定できないため、退院日翌日以降の初回訪問日に算定されます。
(出典)厚生労働省「訪問看護療養費に係る指定訪問看護の費用の額の算定方法」P9
https://www.mhlw.go.jp/content/12404000/001241061.pdf
Q2: 特別管理指導加算はどのような場合に算定できますか?
A2: 特別管理指導加算は、退院時共同指導を実施した利用者のうち、特別管理加算対象者(別表8に該当する状態)にある利用者に対して、退院時共同指導を行う時に算定できます。例えば、在宅酸素療法指導管理や人工肛門の設置など、特別な管理が必要な状態の利用者が対象となります。
(出典)厚生労働省「訪問看護療養費に係る指定訪問看護の費用の額の算定方法」P9
https://www.mhlw.go.jp/content/12404000/001241061.pdf
Q3: 特別管理指導加算は介護保険でも算定できますか?
A3: いいえ。医療保険のみ対象です。
Q4: 長時間区分はどのように算定しますか?
A4: 合計90分を超えれば算定可能(複数回可)です。
(出典)厚生労働省「令和6年度診療報酬改定の概要【在宅(在宅医療・訪問看護)】
令和6年度診療報酬改定」7. 質の高い訪問診療・訪問看護の確保⑵訪問看護 P33
https://www.mhlw.go.jp/content/12400000/001251538.pdf
Q5: 退院支援指導加算と退院時共同指導加算は併用算定できますか?
A5: はい、要件を満たせば算定可能です。それぞれ算定タイミングと実施内容が異なるため、記録と役割分担の整理が重要です。
退院支援指導加算・特別管理指導加算は、単なる加算ではなく
退院患者の受け入れ力や引継ぎ力
医療依存度の高い患者の確保
ステーションの収益構造
に直結する重要な要素です。
今後の訪問看護経営においては、
「算定できるか」ではなく「取り切る仕組みがあるか」が差を生みます。
まずは自ステーションの算定状況を棚卸しし、取りこぼしがないかチェックすることから始めましょう。
退院支援体制を強化し、
“選ばれる訪問看護ステーション”の構築を進めていきましょう。
出典:
令和8年度診療報酬改定について|厚生労働省
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_67729.html
中央社会保険医療協議会 総会(第647回)資料 総-1個別改定項目について
https://www.mhlw.go.jp/content/10808000/001655176.pdf
中央社会保険医療協議会 総会(第647回) 議事次第|厚生労働省
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_70414.html
09_令和8年度診療報酬改定の概要 9.質の高い訪問看護の推進(厚生労働省)
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