公開日:
2024/4/26
更新日:
2026/1/11
こんにちは!訪問看護のレセプト代行サービス「ケアチーム」の編集部です。
特別訪問看護指示書(以下「特別指示書」といいます)は、患者さんの状態が一時的に悪化した際に、より集中的な訪問看護サービスを提供するために主治医から交付される重要な文書です。本記事では、特別指示書の定義や役割、交付条件、記載すべき内容、さらには特別指示書に基づく訪問看護の内容や請求方法について詳しく解説します。
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特別指示書の主な目的と役割は以下の通りです。
1. 頻回かつ集中的な訪問看護の提供
患者の状態が一時的に悪化した際、より頻回な訪問や長時間のケアを可能にします。通常、医療保険での訪問看護は「週3回まで」が原則ですが、特別指示書の交付を受ければ訪問看護ステーションでは以下のような対応が可能となります。
- 週4日以上の訪問
- 1日複数回の訪問
- 複数名での訪問
- 複数の訪問看護ステーションの介入
- 長時間(90分超)の訪問が可能(原則週1回)
2. 医療依存度の高い処置の実施
点滴管理や人工呼吸器の調整など、より専門的な医療処置を訪問看護で行えるようにします。
3. 在宅療養の継続支援
症状悪化時でも可能な限り在宅での療養を継続できるよう支援することが期待できます。
4. 医療保険での対応
特別指示書が発行されると、医療保険での訪問看護利用が可能になります。
5. 多職種連携の促進
主治医、訪問看護師、他の医療専門職との緊密な連携を促進します。
特別指示書が交付されることで、患者さんは頻回の訪問看護サービスを受けられるようになります。例えば、通常週1〜2回の訪問が、毎日の訪問あるいは1日複数回の訪問も可能になります。介護保険では基本的に区分支給限度基準額の範囲内でしか保険適用されませんが、医療保険ではそのような制約もありません。また、特定の医療処置(例:褥瘡の処置、人工呼吸器の管理、点滴の管理など)に特化したケアを受けられるようになります。
特別指示書の指示期間は最大14日間(後述)ですが、この間に集中的なケアを受けることで、症状の改善や在宅療養の安定化が期待できます。ただし、この期間を過ぎても状態が改善しない場合は、主治医と相談の上で入院を検討する必要があるかもしれません。
主治医が適切に特別指示書を交付することにより、在宅医療の質を高め、患者さんのQOL(生活の質)向上に大きく貢献することが期待できます。
ここでは、特別指示書が必要となるケース、記載すべき項目、そして指示期間について詳しく解説します。特別指示書の発行条件を理解し、適切に記載することで、患者さんに必要な訪問看護サービスを迅速かつ適切に提供することができます。また、特別指示書の有効期間や更新に関する注意点も説明します。
特別指示書が必要となるケースは、患者さんの状態が一時的に悪化し、通常の訪問看護では対応が困難な場合です。具体的には以下のようなケースが挙げられます。
1. 急性増悪期の患者
例:慢性閉塞性肺疾患(COPD)の急性増悪、心不全の増悪
2. 医療処置の頻度や内容が変更される等、必要性が生じた場合
例:「特別訪問看護指示書 点滴」が必要なケースとして、在宅中心静脈栄養法(IVH)の開始時
3. 退院直後で状態が不安定な患者
例:手術後に退院され、訪問看護師のフォローアップが必要な患者
4. 終末期で症状コントロールが必要な患者
例:がん患者の疼痛管理が必要な場合
5. 精神症状が不安定な患者
例:統合失調症の症状悪化時
6. 重度の褥瘡がある患者
例:新たに重度の褥瘡が発生し、集中的なケアが必要な場合
特別指示書の交付要件として、以下について満たす必要があります。
- 患者の状態が一時的に悪化していること
- 通常の訪問頻度では対応が困難であること
- 最大14日間の頻回訪問が必要であると主治医が判断していること
特別指示書の発行には、主治医の判断が重要です。患者の状態を適切に評価し、必要性を見極めた上で交付することが求められます。
特別訪問看護指示書には、以下の項目を正確に記載する必要があります。
1. 患者情報
- 氏名、生年月日、性別、住所
2. 主たる傷病名
3. 病状・治療状態
- 現在の症状
- 必要な処置・治療内容
4. 指示期間
- 開始日と終了日(最大14日間)
5. 特別指示を行う理由
6. 訪問看護の内容・留意事項
- 具体的な看護内容
- 注意すべき点
7. 主治医の情報
- 氏名、医療機関名、連絡先
厚生労働省では、特別指示書の様式を公開しています。
以下のURLからダウンロードできます。
診療報酬の算定方法の一部改正に伴う実施上の留意事項について(通知),令和6年3月5日保医発0305第4号,p41|厚生労働省
特別指示書の有効期間は、原則として14日(2週間)以内と定められています。この「特別指示書 訪問看護 期間」は、患者の一時的な状態悪化に対応するための期間として設定されています。
具体的な期間設定のポイント
1. 指示期間:医師が交付した日(診療日)から最大14日間
2. 例外:
特別訪問看護指示書は、原則として月に1回しか交付できません。
ただし、下記に掲げる場合には、月に2回特別指示書の交付を受けることができます。
- 真皮を越える褥瘡の場合
- 気管カニューレを行っている場合
特別訪問看護指示書が月をまたぐ場合の注意点
- 月をまたぐ場合でも、14日間の期間制限は変わりません。
- レセプト請求の際は、月ごとに分けて請求する必要があります。
- 月をまたぐ場合は、訪問看護ステーションと医療機関で綿密な連携や確認が必要です。
特別指示書の期間が終了した後の対応
1. 状態が改善した場合:通常の訪問看護指示書に基づくケアに戻ることになります。
介護保険の認定を受けている方は、介護保険が優先となります。
2. 改善が不十分な場合:前述した「真皮を越える褥瘡の場合」「気管カニューレ管理を行っている場合」については、主治医の判断で新たな特別指示書を発行する場合もあります。
・訪問回数や内容は患者の状態と主治医の指示に基づいて適切に設定する必要があります。過剰なサービス提供にならないよう注意しましょう。
・特別指示書に基づく訪問看護では、通常の訪問看護よりも注意が必要です。患者の状態変化や提供したケアの内容、その効果などを細かく記録し、主治医に適宜報告することが重要です。
特別指示書が交付された場合、訪問看護の請求方法は通常の訪問看護とは異なります。主なポイントは以下の通りです。
1. 算定要件
- 特別指示書の交付期間は最大14日であること(14日を超えた特別指示書は無効となります)
- 医療保険での算定(介護保険では算定不可)
- 訪問看護基本療養費・管理療養費は1日につき1回の算定(同一日に複数回訪問しても1日1回算定可。その代わりに「複数回訪問看護加算」を算定)
2. レセプト記載項目の確認
- 特別指示書の発行年月日
- 指示期間
- 実施した訪問看護の日付と内容
- 訪問看護基本療養費(Ⅰ)あるいは(Ⅱ)、訪問看護管理療養費の確認
- 特別管理加算(該当する場合)
また、特別指示書に基づく訪問看護は医療保険での請求となるため、介護保険との混同がないように注意が必要です。特に、特別指示期間の前後で主保険が切り替わる場合は、請求の区分を明確にすることが重要です。
Q1: 特別訪問看護指示書はどのような場合に交付されますか?
A1: 特別訪問看護指示書は、患者さんの状態が一時的に悪化した等の理由により、通常の訪問看護ではなく頻回の訪問が必要と主治医が判断した場合に交付されます。
具体的には、急性増悪期の患者、医療処置の頻度や内容が変更される等、必要性が生じた場合、退院直後で状態が不安定な患者、終末期で症状コントロールが必要な患者、精神症状が不安定な患者、重度の褥瘡がある患者などが挙げられます。
(出典)第142回社会保障審議会介護給付費分科会資料「訪問看護」P2
https://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-12601000-Seisakutoukatsukan-Sanjikanshitsu_Shakaihoshoutantou/0000170290.pdf
Q2: 特別訪問看護指示書の指示期間は何日間ですか?また、月に2回交付される場合はありますか?
A2: 特別訪問看護指示書は原則として月1回の交付が可能であり、指示期間は14日間(2週間)が限度となります。ただし、真皮を越える褥瘡の場合や気管カニューレを行っている場合には、月に2回特別指示書の交付を受けることができます。
(出典)第605回中央社会保険医療協議会(中医協)資料(参考資料P12~15)
https://www.mhlw.go.jp/content/10808000/001440838.pdf
Q3: 特別訪問看護指示書に基づく訪問看護の請求は、医療保険と介護保険のどちらで行われますか?
A3: 特別指示書が交付された場合の訪問看護は、医療保険での請求となります。介護保険では算定できません。また、訪問看護基本療養費・管理療養費は1日につき1回の算定となります。同一日に複数回訪問しても1日1回算定可です。その代わりに「複数回訪問看護加算」を算定します。
(出典)第605回中央社会保険医療協議会(中医協)資料(参考資料P12~15)
https://www.mhlw.go.jp/content/10808000/001440838.pdf
本記事では、訪問看護の特別指示書について、その定義から交付条件、記載内容、指示期間、そして特別指示書に基づく訪問看護の内容と請求方法まで詳しく解説しました。
特別指示書は、在宅療養患者の急性増悪期や状態変化時に適切に対応するために、主治医の判断のもとで交付されます。訪問看護に従事される方は、特別指示書の内容について正しく理解し、適切に活用することで、患者により質の高いケアを提供することができます。
また、主治医、訪問看護ステーション、他の医療機関との密接な連携が欠かせません。綿密な情報共有と役割分担を行うことで、患者の状態改善と在宅療養の継続を効果的に支援できます。
最後に、訪問看護に関する制度や報酬は定期的に改定されることがあります。常に最新の情報を収集し、適切なサービス提供と請求を行うことが重要です。本記事の情報を参考にしつつ、不明点がある場合は必ず関係機関や専門家に確認されることをお勧めします。質の高い訪問看護サービスの提供を通じて、患者さんとそのご家族の生活の質向上に貢献していくことが、私たち医療従事者の重要な役割といってよいでしょう。
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