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【2024年改定対応】訪問看護におけるターミナルケア加算とは?【介護保険・医療保険】

【2024年改定対応】訪問看護におけるターミナルケア加算とは?【介護保険・医療保険】

公開日:

2024/8/2

更新日:

2026/1/11

ケアチーム編集部

クラウドバックオフィス - 介護請求・レセプト代行サービス「ケアチーム」を提供する株式会社雲紙舎の編集部です。
「ケアチーム」では、医療・介護に携わる皆さまに向けて、SNSでも業務や経営に役立つ情報をタイムリーにお届けしています。

*このコラムは2024年度診療報酬改定、介護報酬改定に基づいて執筆しております。

こんにちは!訪問看護のレセプト代行サービス「ケアチーム」の編集部です。

訪問看護におけるターミナルケア加算は、終末期の患者とその家族に対する質の高いケアを提供するための重要な制度です。介護保険と医療保険の両方で適用され、患者の尊厳ある最期と家族のサポートを目的としています。本記事では、ターミナルケア加算の概要や算定要件、注意点について詳しく解説します。

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ターミナルケア加算とは?

ターミナルケア加算は、終末期患者へのケアの質向上と、それを提供する訪問看護ステーションへの適切な評価を目的とした制度です。介護保険と医療保険で適用され、患者の状態や提供されるケアの内容に応じて算定されます。以下では、その概要と目的、さらに介護保険と医療保険における違いについて詳しく説明します。

ターミナルケア加算の概要と目的

ターミナルケア加算は、終末期(ターミナル期)の患者とその家族に対して、質の高いケアを提供することを促進するための加算制度です。この加算は、訪問看護ステーションが提供する専門的なケアや24時間対応の体制整備に対する評価として設けられています。

ターミナルケア加算の主な目的は以下の通りです。

  1. 患者の尊厳ある最期の支援

    終末期患者の身体的・精神的苦痛を軽減し、その人らしい最期を迎えられるようサポートします。

  2.  家族のケアと支援

    患者の家族に対する精神的サポートや介護指導を行い、家族の負担軽減を図ります。

  3. 在宅での看取りの促進

    可能な限り患者の希望に沿った場所でケアを受けられるよう、在宅での看取りを支援します。

  4. 訪問看護ステーションの体制整備

    24時間対応や緊急時の体制整備など、高度なケア提供体制の構築を促進します。

介護保険におけるターミナルケア加算は、要介護者または要支援者であって、在宅で療養し、終末期を迎えると診断された患者を対象としています。一方、医療保険におけるターミナルケア加算は、末期の悪性腫瘍や難病患者等、より医療依存度の高い患者を対象としています。

ターミナルケア加算を適切に算定することで、訪問看護ステーションは質の高いケアを持続的に提供することが可能となり、結果として患者とその家族のQOL(Quality of Life)向上につながります。

ターミナル加算の算定要件

ターミナルケア加算を算定するには、特定の要件を満たす必要があります。これらの要件は、患者の状態や提供されるケアの内容、ケアの期間などに関連しています。以下では、訪問看護におけるターミナルケア加算(療養費)の報酬額や算定要件について詳しく解説します。

介護保険における訪問看護ターミナルケア加算

介護保険における訪問看護におけるターミナルケア加算の算定要件は、患者の状態や提供されるケアの内容、頻度などによって定められています。単位数と算定要件は以下の通りです。

介護保険での利用の場合には「ターミナルケア加算」という名称になります。
ターミナルケア加算は、在宅での看取りを推進するために、在宅で死亡したターミナル期の利用者様に対してターミナルケアを提供することを評価する加算になります。

報酬単位は2000単位でしたが、2024年度介護報酬改定では、単位数が2,500単位に引き上げとなりました。

ターミナルケア加算は、死亡日および死亡日前の14日以内に2日以上ターミナルケアを行った場合に、上記の単位数の算定が可能となります。なお、当該加算は「要介護者」が対象であり、要支援者は算定できませんのでご留意ください。

【算定要件】

☆24時間連絡できる体制を確保し、必要に応じて訪問できる体制を整備していること
☆体制の届出を行っていること
☆主治医との連携の下に、ターミナルケアに係る計画、支援体制について利用者とその家族に説明し、同意を得てターミナルケアを行っていること
☆死亡日、死亡日前14日以内に2日(末期の悪性腫瘍等の特定の利用者については1日)以上ターミナルケアを行っていること
☆ターミナルケアの提供について必要な事項(以下の事項)が適切に訪問看護記録書に記録されていること
‐ 終末期の身体状症状の変化、それに対する看護に関する記録
‐ 療養や死別に関する利用者とその家族の精神的な状態の変化、それに対するケアの経過についての記録
‐ 看取りを含めたターミナルケアの各プロセスにおいて利用者とその家族の意向を把握し、それに基づくアセスメントと対応の経過の記録
☆ターミナルケアの実施にあたっては、他の医療関係者や介護関係者と十分な連携を図るよう努めること

となります。

ここでの「特定の利用者」とは、いわゆる「別表7」「別表8」の状態にある者と理解して差し支えありません。

(出典)厚生労働省保険局医療課「令和6年度診療報酬改定の概要(訪問看護 P40)」
https://www.mhlw.go.jp/content/12400000/001226864.pdf

また、ターミナルケア療養費は「在宅」または「特別養護老人ホーム等で死亡した利用者」に対して算定します。したがって病院で死亡した場合は算定対象外になります。ただし、ターミナルケアを行った後、24時間以内に在宅以外で死亡した場合はターミナルケア療養費の算定が可能になります。

【算定上の留意点】

‐ 在宅で死亡した利用者の「死亡月」に加算を算定する。ただし、ターミナルケアを最後に行った日が属する月と死亡した月が異なる場合には、死亡月に算定する。
‐ 1人の利用者につき「1ヵ所の事業所等だけ」がターミナルケア加算等を算定できる。
‐ 1つの訪問看護ステーションにおいて、医療保険、介護保険における訪問看護をそれぞれ1日以上実施した場合には、最後に実施した保険制度におけるターミナルケア加算等を算定する。たとえば、医療保険でターミナルケア療養費を算定した場合は介護保険のターミナルケア加算を算定できないこととなる

※ターミナルケア加算を算定した利用者については、他のサービスにおいて同様の加算を算定することはできません。たとえば、定期巡回・随時対応サービスや看護小規模多機能型居宅介護におけるターミナルケア加算、医療保険のターミナルケア療養費は算定できません。

医療保険における訪問看護ターミナルケア療養費

医療保険の場合の名称は「訪問看護ターミナルケア療養費」といいます。

【報酬額】

‐ 訪問看護ターミナルケア療養費1 25,000円
訪問看護ターミナルケア療養費1は、在宅で死亡した利用者または、特別養護老人ホーム等で死亡した利用者のうち看取り介護加算等を算定していない利用者に対してターミナルケアを行うことで算定できます。
一般在宅やサ高住・住宅型有料老人ホーム(特定施設ではない)に入居されている方に対しては、上記「1」を算定することとなります。

‐ 訪問看護ターミナルケア療養費2 10,000円
訪問看護ターミナルケア療養費2は、特別養護老人ホーム等(下記参照)で死亡した利用者で、看取り介護加算等を算定している利用者に対してターミナルケアを行うことで算定できます。

特別養護老人ホーム等とは、具体的に次の施設を指します。

指定特定施設
指定認知症対応型共同生活介護事業所
指定介護老人福祉施設
有料老人ホーム
軽費老人ホーム
養護老人ホーム
認知症高齢者グループホーム
特別養護老人ホーム    

です。

【算定要件】

☆在宅または特別養護老人ホーム等で死亡した利用者(ターミナルケアを行った後、24時間以内に在宅以外で死亡した者を含む)に対して、ターミナルケアを実施していること
死亡日及び死亡日前14日以内の計15日間に2回以上、訪問看護基本療養費または精神科訪問看護基本療養費を算定していること
☆訪問看護ステーションの連絡担当者の氏名、連絡先電話番号、緊急時の注意事項等について利用者及びその家族に説明した上でターミナルケアを行っていること
☆利用者が死亡した場所、死亡時刻等を訪問看護記録書に記録すること
※記録書に明記することは当然として、請求の際にも療養費明細書に「死亡日時」「死亡の場所」を明記しなければなりません。記載がない場合は返戻となります。

【留意点】

‐ 訪問看護ターミナルケア療養費を算定する際は、同一の利用者について、他の訪問看護ステーションによる訪問看護ターミナルケア療養費の算定、保険医療機関による在宅患者訪問看護・指導料の在宅ターミナルケア加算または同一建物居住者訪問看護・指導料の同一建物居住者ターミナルケア加算の算定の算定がされていないことを確認する必要があります。

‐ また、1つの訪問看護ステーションにおいて、死亡日及び死亡日の前14日以内に、介護保険制度における訪問看護と医療保険制度における訪問看護をそれぞれ実施した場合には、最後に実施した訪問看護が医療保険制度によるものである必要があります。この点は介護保険の場合と同様になります。

ターミナルケア加算における2024年度診療報酬改定の重要点は、厚生労働省の資料もご参考ください。
令和6年度診療報酬改定の概要 【在宅(在宅医療、訪問看護)】 厚生労働省保険局医療課

ターミナルケア加算(療養費)算定おける記録の重要性

ターミナルケア加算の記録は、適切な加算算定の根拠となるだけでなく、提供したケアの質を証明し、また今後のケア改善にも役立つ重要な資料です。

【記録の重要性】

  1. 加算算定の根拠

    適切な記録は、ターミナルケア加算算定の正当性を示す根拠となります。監査等の際にも、これらの記録が重要な証拠となります。

  2. ケアの質の証明

    詳細な記録は、提供したケアの内容と質を客観的に示すことができます。これは、サービス評価や質の向上に役立ちます。

  3. 多職種連携の促進

    正確な記録は、他の医療・介護専門職との情報共有を円滑にし、チームケアの質を高めます。

  4. 法的保護 適切な記録は、万が一の事故や訴訟の際に、適切なケアを提供していたことの証拠となります。

  5. ケアの継続性確保

    詳細な記録は、担当者が変更になった場合でも、ケアの継続性を確保するのに役立ちます。

【具体的な記録内容】

  1. 患者の状態

       - バイタルサイン

       - 痛みや苦痛の程度

       - 意識レベル

       - 食事・水分摂取量

       - 排泄状況

  2. 提供したケアの内容

       - 実施した医療処置

       - 症状緩和のための介入

       - 精神的ケアの内容

       - 家族へのサポート内容

  3. 患者・家族とのコミュニケーション

       - 患者の希望や意向

       - 家族との話し合いの内容

       - 意思決定支援の過程

  4. 多職種連携の状況

       - カンファレンスの内容

       - 主治医との連絡内容

       - 他のサービス提供者との連携状況

  5. ケアプランの変更

       - 状態変化に応じたプランの修正内容

       - 新たに導入したサービス

  6. 24時間対応の状況

       - 緊急時の対応内容

       - 夜間の電話相談内容

これらの記録は、日々の訪問ごとに詳細に記載し、定期的に振り返りや評価を行うことが重要です。また、個人情報保護に十分注意し、適切に管理・保管する必要があります。

ターミナルケア加算に関するQ&A

Q1: 介護保険と医療保険でターミナルケア加算の算定要件は異なりますか?

A1: はい、異なります。介護保険では「ターミナルケア加算」、医療保険では「訪問看護ターミナルケア療養費」という名称で、対象となる患者の状態や算定要件、報酬額が異なります。介護保険は主に要介護者または要支援者が対象で、医療保険は末期の悪性腫瘍や難病患者など、より医療依存度の高い患者が対象となります。

(出典)
厚生労働省告示「指定居宅サービスに要する費用の額の算定に関する基準等の一部を改正する告示」P86
https://www.mhlw.go.jp/content/12300000/001227814.pdf
厚生労働省地方厚生局HP
https://kouseikyoku.mhlw.go.jp/kinki/gyomu/gyomu/hoken_kikan/kango/3nenndohoumonnkangorikainotameni.pdf

Q2: 医療保険と介護保険の両方でターミナルケアを提供した場合、どちらの保険でターミナルケア加算(療養費)を算定しますか?

A2: 1つの訪問看護ステーションにおいて、医療保険、介護保険における訪問看護をそれぞれ1日以上実施した場合には、最後に実施した保険制度におけるターミナルケア加算(療養費)を算定します。例えば、医療保険で訪問看護ターミナルケア療養費を算定した場合は介護保険のターミナルケア加算を算定できません。

(出典)平成24年介護報酬改定に関するQ&A(Vol.1) 問35(P16)
https://www.mhlw.go.jp/topics/kaigo/housyu/dl/qa01b.pdf

Q3: 訪問看護ターミナルケア療養費を算定するにあたり、訪問看護療養費明細書の記載について留意すべき点はありますか?

A3: 訪問看護ターミナルケア療養費を算定する際は、療養費明細書に以下の点を明記する必要があります。

  • 死亡日時: 利用者が死亡した具体的な日時を記載します。

  • 死亡場所: 利用者が死亡した場所(在宅、特別養護老人ホーム等)を記載します。

これらの記載がない場合、療養費明細書が返戻される可能性がありますのでご注意ください。記録書に明記することは当然として、請求の際にも療養費明細書に「死亡日時」「死亡の場所」を明記してください。

(出典)千葉県国民健康保険団体連合会「訪問看護療養費請求事務の手引」P14 
https://www.kokuhoren-chiba.or.jp/medical/pdf/2024_75.pdf

まとめ

ターミナルケア加算は、終末期の患者とその家族に対する質の高いケアを促進し、適切に評価するための重要な制度です。本記事では、ターミナルケア加算の概要、算定要件、記録の重要性、そして注意点について詳しく解説しました。

ターミナルケア加算を適切に算定し、質の高いケアを提供するためには、これらのポイントを十分に理解し、実践することが重要です。また、常に最新の制度改正や医療・介護の動向に注目し、知識とスキルの更新を続けることも欠かせません。

終末期のケアは、患者とその家族にとって非常に大切なサポートです。ターミナルケア加算は、この重要なケアを適切に評価し、質の向上を促進するための加算です。適切に活用することで、患者とその家族のQOL向上に貢献し、同時に訪問看護ステーションなどの努力を適切に評価することができます。

最後に、ターミナルケアにおいては、常に患者と家族の意向を尊重し、その人らしい最期を支援することが最も重要です。加算の算定はあくまでも手段であり、目的ではないことを忘れずに、患者中心のケアを心がけましょう。

今後も、超高齢社会の進展に伴い、ターミナルケアの重要性はますます高まっていくことが予想されます。医療・介護の専門職は、この分野での知識と技術を継続的に向上させ、患者と家族にとって最善のケアを提供できるよう努めていく必要があります。

今回も最後までお付き合いいただき、ありがとうございました。

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