公開日:
2024/10/25
更新日:
2026/2/23
こんにちは!訪問看護のレセプト代行サービス「ケアチーム」の編集部です。
訪問看護における看護・介護職員の連携強化は、サービスの質向上と利用者の満足度アップに直結する重要な取り組みです。本記事では、この連携を促進するための手段の一つである「看護・介護職員連携強化加算」について詳しく解説します。
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訪問看護において、看護職員と介護職員の連携は利用者に質の高いケアを提供する上で欠かせません。介護職員と看護職員の間には、時に溝が生じることもあります。「看護師や介護士よりも上だ」とか「看護師は介護士を下に見ている」などといったことが未だに存在しているようです。
しかし、両職種は役割がそもそも違います。それぞれの専門性を活かし、シームレスなサービス提供を実現することで、利用者の健康状態の維持・改善や生活の質の向上につながります。
具体的には、看護師が利用者の健康状態を適切に評価し、必要な医療処置や観察ポイントを介護職員と共有することで、介護職員は日々の介護の中で異変に早期に気づき、適切な対応を取ることができます。また、介護職員が日常的に観察している利用者の生活状況や変化を看護師に伝えることで、看護師はより詳細な情報に基づいて医療的判断を行うことができます。
このような連携を通じて、利用者の状態悪化を防ぎ、早期に適切な対応を取ることができるため、入院リスクの低減や在宅生活の長期継続につながります。さらに、職員間の連携が強化されることで、チームとしての一体感が生まれ、サービスの質の向上や職員のモチベーション向上にもつながります。
看護・介護職員連携強化加算を算定する前に、知っておくべき内容があります。
それは、当該加算に登場する「特定行為」「登録特定行為事業者」「特定喀痰吸引等事業者」という言葉とその内容です。
看護・介護職員連携強化加算の取得を検討しようとした場合、これを知っておかないと話になりません。
まずは「特定行為」について説明します。
特定行為とは、看護職員以外の職種(この場合は介護職員)に条件付きで認める医療行為のことであり、「たんの吸引(喀痰吸引)」と「経管栄養の管理補助」が該当します。
ご承知かとは思いますが、基本的に医療行為と呼ばれるものは看護職員しか行ってはいけない行為になります。しかし、介護施設をはじめとする現場においては、看護職員の人材不足が著しく、たんの吸引や経管栄養管理補助にかなりの負担がかかっているのが現状です。
この対策として、国は研修制度やルールを設け、看護職員でなくても一定の研修を修了した介護職員に対して、条件つきで当該医療行為を認めることになったのです。
「登録特定行為事業者」とか「特定喀痰吸引等事業者」という、何だか難しい言葉が出てきました。ここで両者がどのような内容なのかについて説明します。
登録特定行為事業者
「登録特定行為事業者」は、介護職員が「認定特定行為業務従事者認定証」を持っている場合に、その介護職員に喀痰吸引などの業務をさせることができる事業所を指します。この場合、介護職員は特定行為業務の資格を所持している必要があります。
特定喀痰吸引等事業者
「登録喀痰吸引等事業者」は、実地研修を修了した介護福祉士(平成29年度より)に喀痰吸引などの業務をさせることができる事業所を指します。この場合、介護職員は特定行為業務の資格ではなく、実地研修を修了した介護福祉士である必要があります。
喀痰吸引等の業務を行える事業所であり、届出をする必要があるという点では同じですが、特定行為を行える職員の資格が異なります。前者は「特定行為業務の有資格者」であることが必要で、介護職員初任者研修修了者でも実務者研修修了者でも可能です。しかし後者は研修を修了した「介護福祉士」であることが必要になります。
介護職員が痰の吸引等を行う際には、まず医師から指示書を受け、その指示書に基づいて、医師や看護職員と情報を共有し、緊急時の対応も含めた連携を確保し、適切な役割分担の元で実施します。実施後には、各利用者の状況に合わせた計画書や実施状況に関する報告書を作成し、適切な記録を行います。
今回のテーマである「看護・介護職員連携強化加算」は、上記を踏まえた対応について「訪問看護ステーション」に対して評価する加算になるわけです。
これまでご説明した内容を踏まえ、加算について細かくご案内いたします。
看護・介護職員連携強化加算は、訪問看護ステーション等が、喀痰吸引(たんの吸引)等を行う「登録特定行為事業者」あるいは「特定喀痰吸引等事業者」として登録している訪問介護事業所と連携し、訪問介護員が喀痰吸引等を実施することを支援することで算定できる加算であり、介護保険・医療保険の両方に存在するものです。
介護保険における当加算の単位数は下記の通りです。
看護・介護職員連携強化加算:250単位(1月に1回に限る)
看護・介護職員連携強化加算を算定するためには、以下の要件を満たす必要があります。
‐喀痰吸引等の業務が円滑に行われるように、喀痰吸引等に係る計画書と報告書を作成し、緊急時の対応について助言を行うこと
‐当該訪問介護員に同行して利用者の居宅において業務の実施状況の確認すること、または利用者に対する安全なサービス提供体制整備・連携体制確保のための会議に出席すること
‐同行や会議への出席の内容を記録すること
‐緊急時訪問看護加算の届出をしていること
となります。
喀痰吸引や経管栄養管理補助を介護職員に担っていただくにあたり、万一トラブルが発生した場合は訪問看護ステーションが初動対応することになります。ですので、24時間対応が構築されており、かつ緊急時には出動できる体制をとっているステーションであることが必要なのはご理解いただけるでしょう。
本加算を算定するには、いくつかの留意点を理解する必要があります。この理解が不十分ですと、誤った請求をしてしまうことになりかねません。
‐看護・介護職員連携強化加算は、同行訪問した日または会議へ参加した日の属する月の1回目に訪問した訪問看護の所定単位数に加算します。
‐訪問介護員に同行訪問して、喀痰吸引等の実施状況を確認した際、通常の訪問看護の提供以上に時間がかかっても、ケアプランに位置づけられた訪問看護費を算定します。あくまで「居宅サービス計画書」に位置付けられた時間で訪問看護費を算定することが前提になる、ということです。
‐看護・介護職員連携強化加算の同行訪問は、訪問介護員の技術取得や研修目的ではないため、これらの目的で同行した場合は、看護・介護職員連携強化加算を算定できません。
実際に看護職員が利用者様宅へ訪問し、喀痰吸引等の実施状況を確認することは当然として、単なる研修目的の同行では加算の算定ができないということです。
このことは、ステーション側がしっかり理解した上で対応しないと誤請求につながりますので、注意が必要でしょう。
医療保険の看護・介護職員連携強化加算については、基本的に介護保険と同じとお考えいただいて問題ありません。
医療保険における当加算の単位数は下記の通りです。
看護・介護職員連携強化加算:2500円(1月に1回に限る)
看護・介護職員連携強化加算を算定するためには、以下の要件を満たす必要があります
‐喀痰吸引等の業務が円滑に行われるように、喀痰吸引等に係る計画書と報告書を作成し、緊急時の対応について助言を行うこと
‐当該訪問介護員に同行して利用者の居宅において業務の実施状況の確認すること、または利用者に対する安全なサービス提供体制整備・連携体制確保のための会議に出席すること
‐同行や会議への出席の内容を記録すること
‐24時間対応体制加算の届出をしていること
となります。
医療保険の場合、利用者1人に対し1つの訪問看護ステーションでのみ算定できる点が、介護保険とは異なります。
Q1: 看護・介護職員連携強化加算は、訪問看護を実施しない月は算定できますか?
A1: 訪問看護を実施しない月(訪問看護費が算定されない月)は、看護・介護職員連携強化加算を算定することができません。
(出典)厚生労働省 介護報酬に関するQ&A
https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/hukushi_kaigo/seikatsuhogo/tannokyuuin/dl/5-4-1-2.pdf
社会保険診療報酬支払基金「看護・介護職員連携強化加算(24時間対応体制加算(看護業務の負担 軽減の取組を行っている場合))に係るコードの新設について」
https://www.ssk.or.jp/user_ippan/vendor/vendor_01.files/resetu_h_2024007.pdf
Q2: 介護保険と医療保険で看護・介護職員連携強化加算の算定要件に違いはありますか?
A2: 基本的には同じですが、医療保険の場合、利用者1人に対し1つの訪問看護ステーションでのみ算定できる点が介護保険とは異なります。また、介護保険では緊急時訪問看護加算の届出が、医療保険では24時間対応体制加算の届出が必要になります。
(出典)厚生労働省「指定居宅サービスに要する費用の額の算定に関する基準(訪問通所サービス、居宅療養管理指導及び福祉用具貸与に係る部分)及び指定居宅介護 支援に要する費用の額の算定に関する基準の制定に伴う実施上の留意事項について」P37
https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r985200000239zd-att/2r98520000023drf.pdf
Q3: 看護・介護職員連携強化加算を算定する際の留意点はありますか?
A3: 研修目的で訪問介護員に同行した場合、加算は算定できません。あくまで喀痰吸引等の実施状況を確認するための同行訪問である必要があります。また、訪問介護員に同行訪問して、喀痰吸引等の実施状況を確認した際、通常の訪問看護の提供以上に時間がかかっても、ケアプランに位置づけられた訪問看護費を算定することになります。
(出典)横浜市「令和7年度運営の手引き 訪問看護・介護予防訪問看護」P81
https://www.city.yokohama.lg.jp/business/bunyabetsu/fukushi-kaigo/kaigo/shinsei/kyotaku/5tebiki/tebiki.files/tebiki_13.pdf
今回は、看護・介護職員連携強化加算の概要、報酬額や単位数、算定要件や留意点などについて説明いたしました。
看護職員が介護職員と上手に連携を取ることは、訪問看護サービスの質を向上させるための重要な取り組みです。現状、登録特定行為事業者・登録喀痰吸引等事業者の数は少なく、特定行為を実地で行える介護福祉士や資格を取得した介護職員も多くはありません。
しかし、ますます膨れ上がる社会保障費を何とか適正化するためには、喀痰吸引や経管栄養管理補助といった行為を在宅で対応する動きは、今後も進んでいくはずです。そのためには、介護福祉士や特定行為資格をもった介護職が自信をもって現場で対応していただけるような環境整備が必要です。訪問看護ステーションの看護職員は忙しく大変かとは思いますが、看護・介護職員連携強化加算の算定をきっかけに、是非サポートしていただけるとうれしく思います。
今回も最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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