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【2026年改定対応】乳幼児加算とは?算定要件・対象者・重症区分を訪問看護管理者向けに整理

【2026年改定対応】乳幼児加算とは?算定要件・対象者・重症区分を訪問看護管理者向けに整理

公開日:

2024/10/25

更新日:

2026/5/9

ケアチーム編集部

クラウドバックオフィス - 介護請求・レセプト代行サービス「ケアチーム」を提供する株式会社雲紙舎の編集部です。
「ケアチーム」では、医療・介護に携わる皆さまに向けて、SNSでも業務や経営に役立つ情報をタイムリーにお届けしています。

こんにちは!訪問看護のレセプト代行サービス「ケアチーム」の編集部です。

訪問看護における乳幼児加算は、小さな子どもたちへの専門的なケアを評価し、質の高い訪問看護サービスの提供を促進するためのものです。本記事では、医療的ケア児の現状を踏まえ、訪問看護ステーションの管理者・経営者向けに、乳幼児加算の概要から算定要件、実務上のポイントまでをわかりやすく解説します。

※本コラムの内容は、2026年2月13日開催の「中央社会保険医療協議会 総会(第647回) 資料 総-1個別改定項目について」、および「令和8年度診療報酬改定説明資料」に基づき作成しています。診療報酬改定に関する最新情報は、必ず厚生労働省からの正式な通知をご確認ください。

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医療的ケア児の現状

2021年施行の「医療的ケア児及びその家族に対する支援に関する法律」により、人工呼吸器や経管栄養などの医療的ケアを日常的に必要とする「医療的ケア児」への支援体制が強化されています。
医療的ケア児は近年増加しており、在宅医療・訪問看護における対応ニーズは年々高まっています。そのため、訪問看護ステーションにおいても小児・医療的ケア児への対応体制の整備が重要な経営課題となっています。

乳幼児加算とは?

訪問看護における乳幼児加算は、6歳未満の利用者に対する訪問看護の提供を評価する加算です。

乳幼児加算の要点

◆対象
・6歳未満

◆算定
・1日1回限り

◆報酬(2026年度診療報酬改定)

区分

現行

改定後

乳幼児加算(1日につき)

1,300円

1,400円

別に厚生労働大臣が定める者

1,800円

1,800円(据え置き)

(出典)中央社会保険医療協議会 総会(第647回)資料 総-1個別改定項目について
https://www.mhlw.go.jp/content/10808000/001655176.pdf

「別に厚生労働大臣が定める者」とは?

1,800円が算定できる対象は、以下のいずれかに該当する場合です。

  • 超重症児または準超重症児

  • 別表7に該当する疾病の小児

  • 別表8に該当する状態の小児

別表7・別表8とは?

◆別表7:難病・重篤疾患の小児
筋萎縮性側索硬化症(ALS)、進行性筋ジストロフィー症、脊髄性筋萎縮症、パーキンソン病関連疾患、多系統萎縮症、プリオン病などの神経難病や、悪性腫瘍、免疫不全症候群などの重篤疾患が対象となります。
また、人工呼吸器を使用している状態も該当します。

◆別表8:在宅医療管理・医療処置を要する状態
在宅酸素療法、人工呼吸管理、中心静脈栄養、経管栄養、透析、気管切開、カテーテル管理など、継続的な医療的管理や処置が必要な状態が対象となります。

◆ポイント

  • 別表7=「疾患ベース」

  • 別表8=「医療処置ベース」

⇛どちらかに該当すれば1,800円の対象

※詳細な対象一覧は厚生労働省の別表7・別表8を確認することが重要です。

◆2026年度(令和8年度)診療報酬改定により、医療保険のみ「在宅難治性皮膚疾患処置指導管理」も対象に含まれました。
詳細はこちらのコラムをご確認ください。
【2026年度(令和8年度)診療報酬改定】難治性皮膚疾患への訪問看護、週4回以上の算定が可能に

超重症児(者)・準超重症児(者)のスコア判定基準

【STEP 1】 基本条件の確認

まず、以下の2つの条件を満たしているか確認します。

  1. 運動機能:自分で座る(座位)までの動作に限られること

  2. 継続期間:その状態が6か月以上続いていること(※乳幼児などは例外あり)

【STEP 2】 項目別スコア表

以下の項目のうち、当てはまるもののスコアを合計してください。

番号

項目内容

スコア

1

レスピレーター管理

10

2

気管内挿管・気管切開

8

3

鼻咽頭エアウェイ

5

4

O2​吸入またはSpO2​ 90%以下の状態が10%以上

5

5

1回/時間以上の頻回の吸引
6回/日以上の頻回の吸引

8
3

6

ネブライザー6回/日以上または継続使用

3

7

IVH

10

8

経口摂取(全介助)
経管(経鼻・胃ろう含む)

3
5

9

腸ろう・腸管栄養
持続注入ポンプ使用(腸ろう・腸管栄養時)

8
3

10

手術・服薬にても改善しない過緊張で、発汗による更衣と姿勢修正を3回/日以上

3

11

継続する透析(腹膜灌流を含む)

10

12

定期導尿(3回/日以上)

5

13

人工肛門

5

14

体位変換 6回/日以上

3

※詳細なスコア基準は厚生労働省資料(別紙14)をご確認ください。

基本診療料の施設基準等及びその届出に関する手続きの取扱いについて(厚生労働省)別紙14(P357)

【STEP 3】 最終判定

合計したスコアによって、以下のように判定されます。

  • 【超重症児(者)】 ・・・ 合計 25点 以上

  • 【準超重症児(者)】 ・・・ 合計 10点 ~ 24点

◆判定のポイント

  • 期間の特例:NICU(新生児集中治療室)から退室してそのままの状態が続く場合は、1か月以上の継続で判定可能です。

  • 項目の重複:食事に関する項目(8番と9番)は、該当するものをいずれか選択します。

  • 呼吸器(レスピレーター)定義:カフマシンやNPPV、CPAPなどの機械的なサポートも「レスピレーター管理」に含まれます。

超重症児・準超重症児の判定の基本や請求時のポイント

超重症児・準超重症児は、スコア評価に基づき判定されます。

【判定の基本】

  • 原則:主治医が判断(指示書の記載が算定根拠)

  • 運用:訪問看護師が評価 → 医師へ報告・確認でも可

【請求時のポイント】

  • 訪問看護療養費明細書にコード記載が必須
    └ 超重症児:コード91
    └ 準超重症児:コード92

⇛「誰が判断したか」よりも、記録と指示書に根拠が残っているかが重要

小児の利用者自己負担軽減制度の影響

乳幼児・小児については、都道府県や市区町村ごとに医療費助成制度(公費負担)が設けられており、自己負担が大幅に軽減されるケースが多くあります。

そのため

  • 利用者の経済的負担が少ない

  • サービス導入のハードルが低い

  • 長期継続につながりやすい

といった特徴があります。

⇛結果として、安定した利用継続=収益の積み上げにつながるため、利用者様のお住いの自治体ごとの助成制度は必ず把握しておくことが重要です。

乳幼児加算について管理者向けのQ&A

Q1: 乳幼児加算の対象となるのは何歳までですか?

A1: 乳幼児加算の対象は「6歳未満」です。したがって、6歳の誕生日の前日まで算定が可能となります。誕生日当日以降の訪問については算定できないため、請求時の年齢確認には注意が必要です。


Q2: 1日に複数回訪問した場合、何回算定できますか?

A2: 乳幼児加算は1日につき1回限り算定可能です。1日に複数回訪問を実施した場合でも、加算は1回のみとなるため、過剰算定とならないよう注意が必要です。

(出典)厚生労働省「令和6年度診療報酬改定の概要【在宅(在宅医療、訪問看護)】」
https://www.mhlw.go.jp/content/12400000/001251538.pdf


Q3: 時間外や緊急訪問でも算定できますか?

A3: 算定可能です。営業時間外や緊急訪問であっても、6歳未満の利用者に対する訪問看護であれば乳幼児加算の対象となります。


Q4: 重症区分は誰が判断しますか?

A4: 原則として主治医が判断しますが、訪問看護ステーションの看護師が基準に基づいて評価し、その結果を主治医へ報告・確認する運用も認められています。いずれの場合も、指示書や記録に根拠が明確に残っていることが重要です。


Q5: 体重測定は算定要件に含まれますか?

A5: 乳幼児加算の算定要件には含まれていません(調剤の乳幼児加算と混同されやすいため注意)。ただし、成長発達の評価や全身状態の把握の観点から、臨床上は体重は重要な観察項目となります。


Q6: 査定・返戻で多いポイントは何ですか?

A6: 最も多いのは以下の点です。
・重症区分の根拠不足(指示書・記録の不備)
・該当コードの記載漏れ
・年齢超過での算定

⇛管理者としては、「算定可否」よりも「根拠の残し方」と「チェック体制」の整備が重要です。

まとめ

乳幼児加算は

  • 指示書チェック体制の構築

  • 重症区分の定期見直し

  • 算定漏れ防止フローの整備

⇛「誰でも取れる加算」ではなく「管理が必要な加算」

管理者としては、算定可否よりも運用精度(査定対策)を重視することが重要です。


参考資料|医療的ケア児に関する制度(厚生労働省)

医療的ケア児に関する制度全体や支援施策については、厚生労働省の以下のページにて整理されています。
訪問看護だけでなく、福祉・教育を含めた支援体制の全体像を把握するうえでも有用です。

また、「医療的ケア児 支援制度」「医療的ケア児 訪問看護」といった観点で情報収集されている方にとっても基礎理解を深める参考資料となります。

◆医療的ケア児等とその家族に対する支援施策(厚生労働省)https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/hukushi_kaigo/shougaishahukushi/service/index_00004.html


参考資料|2026年改定に関する資料

出典:
◆令和8年度診療報酬改定について|厚生労働省
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_67729.html
◆中央社会保険医療協議会 総会(第647回)資料 総-1個別改定項目について
https://www.mhlw.go.jp/content/10808000/001655176.pdf
◆中央社会保険医療協議会 総会(第647回) 議事次第|厚生労働省
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_70414.html
09_令和8年度診療報酬改定の概要 9.質の高い訪問看護の推進(厚生労働省)

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