公開日:
2024/11/27
更新日:
2026/2/23
こんにちは!訪問看護のレセプト代行サービス「ケアチーム」の編集部です。
高齢者が在宅生活を継続するにあたって、口腔ケアの重要性がますます高まっており、訪問看護ステーションにおける口腔連携強化加算の活用が注目されています。本記事では、口腔連携強化加算の概要から算定要件など、実践的な情報をわかりやすく解説していきます。
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訪問看護における口腔連携強化加算は、2024年介護報酬改定に伴い新設されました。利用者の口腔機能の維持・向上を目的として、歯科医療機関との連携を強化する取り組みに対して評価される加算です。具体的には、歯科専門職と連携し口腔衛生状態や口腔機能の評価を行い、歯科医療機関やケアマネジャーへ情報提供をすることで算定できるものです。
口腔連携強化加算の算定にあたっては、歯科医療機関との連携が必要不可欠になります。
国内高齢者の歯科医療発展のために活動している「一般社団法人 日本老年歯科医学会」も、この加算(口腔連携強化加算)を広く知らせる活動をしています。
一般社団法人 日本老年歯科医学会 口腔連携強化加算リーフレット
https://www.gerodontology.jp/about/file/plan/2024_leaflet.pdf
口腔連携強化加算の解説をする前に、なぜ高齢者に対して口腔ケアが重要なのかについてお話します。
超高齢社会が進むにつれて要介護高齢者の数は増加しているのは、皆様もご承知の通りでしょう。実際、1993年に約200万人だった要介護高齢者の数は、2025年には約530万人に増加すると推計されています。
口の中の清潔維持は、お元気なうちは対応できても、要介護状態になってしまうとおざなりにされやすくなります。要介護高齢者には特にQOL(生活の質)向上を目指した生活支援が必要となり、口腔領域では口腔ケアの普及が大変重要になっています。しかし、介護する人たちの口腔ケアへの認識は必ずしも十分とは言い難いところです。
口腔内の清潔が保てないと、誤嚥性肺炎を引き起こしやすくなります。放置しておくと口腔内細菌が繁殖し、咀嚼機能がますます低下し重篤化しかねません。誤嚥性肺炎により入院する高齢者は後を絶たず、重篤化すると死に至るリスクも高まります。こうしたリスクを回避するために、口腔ケアが必要になるのです。
厚生労働省も近年、口腔機能の維持向上に寄与する事業所を評価する目的で、様々な加算を新設してきました。今般の介護報酬改定により、訪問看護師が歯科医師や歯科衛生士と積極的に連携することで、専門的な知識や技術を活かした効果的な口腔ケアを提供するステーションを評価する目的で新設されたのが「口腔連携強化加算」になります。
厚生労働省でもこの加算について積極的に算定するよう、事業所に広く周知しているところです。
(出典)厚生労働省老健局 介護保険最新情報Vol.1344
https://www.wam.go.jp/gyoseiShiryou-files/documents/2025/0114091102730/ksvol.1344.pdf
口腔連携強化加算の単位数は下記の通りです。
1回につき50単位(ただし月に1回を限度とする)
なお、介護予防訪問看護にも当該加算は存在し、単位数も同一となります。また余談ですが、口腔連携強化加算は訪問看護に限らず、訪問介護・訪問リハビリテーション・短期入所生活介護においても新設されています。対象サービスが多岐にわたっているところからも、口腔ケアがいかに重要かがご理解いただけると思います。
口腔連携強化加算を算定するためには、特定の要件を満たす必要があります。この項目では、対象となる利用者の条件から、必要な連携体制、具体的な算定要件まで詳しく解説していきます。
口腔連携強化加算の算定対象となる利用者は、「看護師やリハビリテーション専門職等から口腔の健康状態の評価を受けた者」と定義されます。
口腔連携強化加算の算定には、細かな算定要件があります。
算定を検討するにあたっては、算定要件を十分に理解した上で行うことが重要になります。
詳細は、2024年介護報酬改定の際に通知された「厚生労働省告示第86号 令和6年3月15日)に記載されています。
https://www.mhlw.go.jp/content/12300000/001227814.pdf
口腔の健康状態の評価を看護師等が実施した利用者の同意を得て歯科医療機関とケアマネジャーに口腔の健康状態の評価結果の情報を提供していること
診療報酬の「歯科点数表区分番号C000」に記載の「歯科訪問診療料の算定の実績」がある歯科医療機関の歯科医師または歯科医師の指示を受けた歯科衛生士が、訪問看護事業所の職員からの相談等に対応する体制を確保し、その旨を文書等で取り決めていること
次のいずれにも該当しないこと
- 他の介護事業所が同一利用者に対して、口腔・栄養スクリーニング加算を算定している(栄養状態のスクリーニングを行い、口腔・栄養スクリーニング加算(Ⅱ)を算定している場合を除く)
- 指定居宅療養管理指導事業所が歯科医師、歯科衛生士が行う居宅療養管理指導費を算定している(初回の居宅療養管理指導を行った月を除く)
- 他の介護事業所が同一利用者に対して口腔連携強化加算を算定している
となります。
以上からもわかる通り、
- 訪問歯科診療の実績がある歯科医院の医師・歯科衛生士と連携し、その内容を文書で取り決めする。
- 利用者から同意を得て、口腔状態の評価などを歯科医療機関・ケアマネジャーに情報提供している(一方のみの報告はNGで、必ず「歯科医師」「ケアマネジャー」の両方に情報提供しなければなりません)。
- 他事業所が口腔ケアに関連する加算を算定していないこと(原則)
が要件になることを心得ておきましょう。
歯科医療機関・ケアマネジャーへ情報提供する際に使用する様式
厚生労働省が指定する「別紙様式6」を活用することになります。

下記スライドは、対象利用者の口腔内の健康状態を評価するスケールです。
項目がいくつかあり、それに対して「できる・できない」「なし・あり」と評価します。
その上で歯科医療機関の歯科医師・歯科衛生士・ケアマネジャーと協議の上、口腔ケアの必要性があると認めた場合に、口腔連携強化加算が算定へと進めるわけです。
もちろん加算を算定する際には、実際に口腔ケアを実施し、その効果を測定し、情報提供としつつ継続していくことが重要なのはいうまでもないことです。

上記「別紙様式6」については、厚生労働省のHPで確認することができます。
(出典)厚生労働省老健局「介護保険最新情報Vol.1217」
https://www.mhlw.go.jp/content/001227728.pdf
口腔の健康状態の評価について
また、口腔の健康状態の評価については、通知「リハビリテーション・個別機能訓練、栄養、口腔の実施及び一体的取組について」や日本歯科医学会の「入院中及び在宅等における療養中の患者に対する口腔の健康状態の確認に関する基本的な考え方」等を参考にすることとしています。
(出典)日本歯科医学会HP
https://www.jads.jp/assets/pdf/basic/r06/document-240325.pdf
上記サイトでは、口腔状態の評価方法などについて、写真入りで解説しています。
是非参考になさっていただければ幸いです。
訪問看護事業所は別に厚生労働大臣が定める基準に適合しているものとして老健局長が定める様式で都道府県知事に届出を行う必要があります。
詳細について解説します。
1. 厚生労働大臣が定める基準の確認:
訪問看護事業所は、厚生労働省が定める「指定居宅サービス等の事業の人員、設備及び運営に関する基準」や関連する通知などを確認し、口腔連携強化加算に関する具体的な基準を正確に把握する必要があります。
これらの基準には、連携する歯科医療機関との連携内容、情報提供の方法、口腔状態の評価方法、記録の作成・保管など、多岐にわたる要件が含まれています。
2. 老健局長が定める様式の入手と記載:
届出には、老健局長が定める所定の様式を使用する必要があります。この様式は、各都道府県の介護保険担当部署や関連機関のウェブサイトなどで入手できます。
様式には、事業所の基本情報、連携する歯科医療機関の情報、連携内容の詳細、口腔ケアに関する体制などを記載する必要があります。記載内容に不備や誤りがあると、届出が受理されない場合があるため、正確に記入することが重要です。
3. 都道府県知事への届出:
作成した届出書類は、事業所が所在する都道府県知事(または指定都市・中核市の市長)に提出します。提出方法や提出先は、都道府県によって異なる場合がありますので、事前に確認が必要です。
届出の際には、必要書類が全て揃っているか、記載内容に誤りがないかなどを再度確認し、期限に余裕を持って提出することが望ましいです。
4. 届出後の対応:
届出後、都道府県から内容確認や追加資料の提出を求められる場合があります。その際は、速やかに対応する必要があります。
届出が受理され、加算の算定が開始された後も、厚生労働大臣が定める基準を遵守し、適切な口腔連携の取り組みを継続することが重要です。
Q1:口腔連携強化加算とは具体的にどのような加算ですか?
A1:口腔連携強化加算は、訪問看護ステーションが利用者の口腔機能維持・向上を目的として、歯科医療機関との連携を強化する取り組みを評価する加算です。具体的には、看護師等が利用者の口腔状態を評価し、その結果を歯科医療機関やケアマネジャーに情報提供することで算定できます。
(出典)厚生労働省 令和6年度介護報酬改定における改定事項について P82
https://www.mhlw.go.jp/content/12300000/001230329.pdf
Q2:口腔連携強化加算を算定するための主な要件は何ですか?
A2:主な要件は以下の通りです。
・看護師等による口腔の健康状態の評価を受け、利用者の同意を得て歯科医療機関とケアマネジャーに評価結果を提供すること。
・訪問歯科診療の実績がある歯科医療機関の歯科医師または歯科医師の指示を受けた歯科衛生士が、訪問看護事業所の職員からの相談等に対応する体制を確保し、その旨を文書で取り決めていること。
・他の介護事業所が同一利用者に対して口腔・栄養スクリーニング加算や口腔連携強化加算を算定していないこと(一部例外を除く)。
(出典)厚生労働省 令和6年度介護報酬改定における改定事項について P82
https://www.mhlw.go.jp/content/12300000/001230329.pdf
Q3:口腔連携強化加算の届出はどのように行えばよいですか?
A3:口腔連携強化加算を算定するには、訪問看護事業所が厚生労働大臣が定める基準に適合しているものとして、老健局長が定める様式で都道府県知事に届出を行う必要があります。具体的には、厚生労働省が定める基準を確認し、所定の様式に必要事項を正確に記載の上、事業所が所在する都道府県知事(または指定都市・中核市の市長)に提出します。
(出典)横浜市 令和7年度運営の手引き(訪問看護) P85
https://www.city.yokohama.lg.jp/business/bunyabetsu/fukushi-kaigo/kaigo/shinsei/kyotaku/5tebiki/tebiki.files/tebiki_13.pdf
口腔連携強化加算は、訪問看護における口腔ケアの質を向上させ、利用者の QOL 向上に貢献するためにも重要で、注目されています。
本記事で開設した内容を参考に、各訪問看護ステーションの実情に合わせた効果的な口腔連携体制を構築することで、より質の高い訪問看護サービスの提供が可能となります。口腔連携強化加算の活用は、利用者の健康増進と訪問看護ステーションの経営改善の両面で大きな効果が期待できます。
今後も制度の変更や新たな取り組み事例などの情報を積極的に収集し、より効果的な口腔連携の実現を目指していくことが重要です。この加算を上手に活用することで、訪問看護の質の向上と経営の安定化を実現しましょう。
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