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訪問看護ステーションの設置基準とは|訪問看護立ち上げの流れを解説

訪問看護ステーションの設置基準とは|訪問看護立ち上げの流れを解説

公開日:

2025/3/13

更新日:

2026/1/11

ケアチーム編集部

クラウドバックオフィス - 介護請求・レセプト代行サービス「ケアチーム」を提供する株式会社雲紙舎の編集部です。
「ケアチーム」では、医療・介護に携わる皆さまに向けて、SNSでも業務や経営に役立つ情報をタイムリーにお届けしています。

こんにちは!訪問看護のレセプト代行サービス「ケアチーム」の編集部です。

超高齢社会の進展に伴い、在宅医療の需要が急増している現在、訪問看護ステーションの役割はますます重要になっています。本記事では、訪問看護ステーションの設置基準から開設手続き、運営のポイントまでを詳しく解説します。これから訪問看護ステーションの開設を検討されている方に、必要な情報を分かりやすくお伝えします。

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訪問看護ステーションの設置基準を解説

訪問看護ステーションの開設には、施設・人員・運営の3つの基準を満たす必要があります。これらの基準は、利用者に質の高いサービスを提供するために不可欠な要素として定められています。以下では、各基準の詳細と求められる要件について説明します。

訪問看護ステーションとは?

訪問看護ステーションは、医療や介護を必要とする方々の自宅を看護師が訪問し、専門的なケアを提供する医療機関です。利用者の生活の質向上と、在宅での療養生活を支援することを目的としています。医師の指示のもと、病状の観察や医療処置、リハビリテーション、療養上の相談など、幅広いサービスを提供します。

近年では、病院の平均在院日数の短縮化や、「地域包括ケアシステム」の推進により、訪問看護の重要性は年々高まっています。特に、医療依存度の高い患者さんの在宅療養を支える上で、訪問看護ステーションは不可欠な存在となっています。

訪問看護ステーションの主な役割は以下の通りです。

- 医療処置とケアの提供:医師の指示に基づく医療処置、褥瘡予防、服薬管理などを行います。
- 在宅療養生活の支援:日常生活の援助、家族への介護指導、医療機器の管理を実施します。
- 多職種連携の調整:医師、ケアマネジャー、他の医療福祉専門職との連携を図ります。

施設基準:必要な設備と広さ

訪問看護ステーションの施設基準は、利用者へのサービス提供を適切に行うための最低限の要件として定められています。具体的には、事務室やカンファレンスルーム、衛生材料や医療機器の保管スペースなどが必要です。

施設の広さについては、明確な数値基準は設けられていませんが、一般的に以下の要素を考慮して決定します。

- スタッフの業務効率を考慮した事務スペース:1人あたり約3㎡を目安とします
- 記録の保管や備品収納のための十分なスペース:最低でも2㎡程度確保します
- カンファレンスや研修に使用できる共用スペース:6~8人程度収容可能な広さが望ましいとされています

人員基準:配置すべきスタッフの数と資格

訪問看護ステーションの人員基準は、安定したサービス提供体制を確保するために厳格に定められています。管理者は常勤の保健師または看護師であることが求められ、常勤換算で2.5人以上の看護職員を配置する必要があります。

職種

必要人数

資格要件

管理者

1名(常勤)

保健師または看護師

看護職員

常勤換算2.5人以上

保健師、助産師、看護師、准看護師

理学療法士等

必要数

PT、OT、ST等

訪問看護ステーションの人員基準については、こちらで詳しく解説しています。
人員基準とは?【訪問看護ステーションの開業】常勤換算の計算方法も解説! |ケアチーム編集部コラム

運営基準:サービス提供体制と質の確保

運営基準では、24時間対応体制の確保や、適切な記録の保管、個人情報保護などが求められます。利用者の安全とサービスの質を担保するため、以下の体制整備が必要です。

- 24時間連絡体制の構築:緊急時対応が可能な体制を整えます
- 研修制度の確立:定期的な研修実施による職員のスキル向上を図ります
- 感染対策:マニュアルの整備と定期的な見直しを行います

訪問看護ステーション開設までの流れ

訪問看護ステーションの開設は、綿密な計画と準備が必要な大きなプロジェクトです。成功への鍵は、各ステップを確実に進めることにあります。以下では、開設準備から実際の運営開始までの具体的な手順について、実務的な観点から解説します。

ステップ1:事業計画の策定

事業計画の策定は、訪問看護ステーション開設の成否を左右する重要なステップです。地域のニーズ分析から収支計画まで、綿密な準備が必要となります。特に重要なのは、地域の医療機関や介護施設との連携体制の構築です。

事業計画では、以下の要素を詳細に検討する必要があります。

- 市場調査:地域の高齢化率、競合施設の状況、潜在的な利用者数を分析します
- 収支計画:人件費、設備投資、運転資金などの試算と資金調達方法を検討します
- 運営方針:理念、目標、サービス提供体制など、運営の基本方針を明確化します

ステップ2:資金調達

訪問看護ステーション開設には、相応の初期投資が必要となります。設備投資、人材確保、運転資金など、必要な資金を適切に見積もり、調達方法を検討することが重要です。

項目

概算費用

備考

設備投資

300-500万円

事務所改装、医療機器等

人件費

月100-150万円

常勤換算2.5人以上

運転資金

300-500万円

3-6ヶ月分を目安

ステップ3:物件の選定と確保

物件選定は、アクセスの良さ、駐車場の有無、改装の必要性など、多角的な視点での検討が必要です。特に重要なのは、利用者宅への訪問のしやすさと、スタッフの働きやすさのバランスです。

物件選定の際の主要なポイントとして、以下が挙げられます。

- 立地条件:主要な訪問エリアへのアクセスの良さを重視します
- 施設基準:事務スペース、カンファレンスルーム等の確保が可能な広さを確認します
- 費用対効果:家賃や改装費用が事業計画に見合うかを検討します

ステップ4:必要な設備の導入

訪問看護に必要な医療機器や事務機器の選定と導入を計画的に進めます。特に、記録システムや通信機器は、業務効率に大きく影響する重要な要素です。

導入が必要な主な設備として、以下があります。

- 医療機器:血圧計、体温計、パルスオキシメーター等の基本的な医療機器
- 事務機器:パソコン、プリンター、FAX等の通信機器
- ソフトウェア:訪問看護記録システム、請求ソフト等
- 移動手段:自動車(リース等を検討)、自転車等

ステップ5:人員の確保と研修

質の高いサービスを提供するための人材確保は、最も重要な課題の一つです。管理者となる看護師を中心に、必要なスタッフを計画的に採用し、十分な研修期間を設けることが重要です。

人材確保と育成における重要なポイントは以下の通りです。

- 採用計画:段階的な採用により、安定した運営体制を構築します
- 教育体制:新人教育プログラムの整備と、継続的な研修機会の確保を行います
- キャリアパス:スタッフの成長を支援する体制を整備します

ステップ6:開設手続きと申請

開設申請は、都道府県の担当部署に必要書類を提出することから始まります。申請から認可までの期間を考慮し、余裕を持ったスケジュール管理が必要です。

申請手続きでは、以下の点に特に注意が必要です。

- 提出書類:事業計画書、平面図、従業者の資格証明書等を漏れなく準備します
- 期間設定:申請から認可まで通常1-2ヶ月程度かかるこを考慮します
- 手続き順序:介護保険法と健康保険法それぞれの手続きを並行して進めます

なお、訪問看護ステーションの開設にあたっては、介護保険の事業者指定を受けることにより、地方厚生局への届出をしなくても医療保険の指定ステーションとみなされます(これを「みなし指定」といいます)。
ただし、訪問看護管理療養費や各種加算(届出が必要な加算)については、地方厚生局に対して施設基準の届出をしなければなりません。

ステップ7:開業後の運営

開業後は、PDCAサイクルを回しながら、サービスの質の向上と経営の安定化を図ります。特に重要なのは、地域の医療機関やケアマネジャーとの良好な関係構築です。

運営開始後の主な注意点は以下の通りです。

- 品質管理:サービス提供体制の定期的な見直しと改善を行います
- 収支管理:月次での収支分析と必要に応じた対策実施を徹底します
- 連携強化:地域の医療・介護関係者との連携体制を構築します

訪問看護ステーション開設に関する法令・制度

訪問看護ステーションの開設と運営には、複数の法令や制度が関係します。これらを正しく理解し、遵守することは、安定した事業運営の基盤となります。ここでは、主要な法令と制度について、実務的な観点から解説します。

関係法令:健康保険法、介護保険法、医療法

訪問看護ステーションの運営は、主に健康保険法と介護保険法の二つの法体系に基づいて行われます。これらの法令は、サービスの提供体制や報酬請求の基準を定めており、適切な理解と運用が求められます。

法令

主な規定内容

遵守のポイント

健康保険法

医療保険による訪問看護の基準

主治医との連携、記録の保管

介護保険法

介護保険でのサービス提供要件

ケアプランとの整合性確保、主治医との連携、記録の保管

医療法

医療提供施設としての基準

安全管理、感染対策の徹底

各都道府県の条例と独自の基準

各都道府県では、国の基準に加えて独自の運営基準や規制を設けている場合があります。地域の実情に応じた要件を理解し、確実に対応することが重要です。

主な独自基準の例として、以下のようなものがあります。

- 人員配置:常勤換算での必要職員数の上乗せ要件
- 設備要件:施設面積や必要な設備についての詳細な規定
- 研修要件:管理者や従事者に対する地域独自の研修受講義務

指定訪問看護ステーションと非指定訪問看護ステーションの違い

訪問看護ステーションには、保険制度における指定の有無によって、提供できるサービスや報酬体系に違いがあります。事業計画の段階で、各々の形態について十分な調査をし理解する必要があります。

指定の有無による主な違いは以下の通りです。

- サービス提供範囲:保険適用の可否と対象となる利用者層が異なります
- 報酬体系:診療報酬・介護報酬の算定の可否が変わってきます
- 運営要件:人員配置や記録保管などの基準に違いがあります

サテライト事業所の設置基準

サテライト事業所とは?

サテライト事業所は、本体となる訪問看護ステーションの支所として機能する事業所です。より広範な地域へのサービス提供を可能にする一方で、効率的な運営体制を維持できる利点があります。

サテライト事業所の特徴として、以下の点が重要です。

- 本体事業所との一体的な運営が可能です
- 人員配置や設備基準が緩和されています
- 機動的なサービス提供体制を構築できます

なお、サテライト事業所の設置要件について、一般的には下記のようになっております(設置予定の住所を管轄する都道府県の指示に従ってください)。

① 利用申込みに係る調整、指定訪問看護の提供状況の把握、職員に対する技術指導等が一体的に行われること。
② 職員の勤務体制、勤務内容等が一元的に管理されていること。必要な場合に随時、主たる事業所や他の出張所との間で相互支援が行われる体制(例えば、主たる事業所から急遽代替要員を派遣できるような体制)にあること。
③ 苦情処理や損害賠償等に際して、一体的な対応ができる体制にあること。
④ 事業の目的や運営方針、営業日や営業時間、利用料等を定める同一の運営規程 が定められること。
⑤ 人事、給与、福利厚生等の勤務条件等による職員管理が一元的に行われること

本ステーションとの連携と運営

サテライト事業所の運営では、本体事業所との緊密な連携が不可欠です。特に、人員配置や記録管理、緊急時対応などにおいて、効果的な連携体制を構築する必要があります。

運営上の主なポイントは以下の通りです。

- 情報共有:日々の利用者情報や業務記録の確実な共有
- 人員配置:本体事業所とサテライト間での柔軟な人員運用
- 緊急対応:24時間対応体制における役割分担の明確化

開設後の運営と注意点

運営上の注意点とリスク管理

訪問看護ステーションの運営では、医療安全の確保と質の高いサービス提供の両立が求められます。日々の業務における細やかなリスク管理と、計画的な改善活動が重要です。

リスク管理の重要ポイントとして、以下が挙げられます。

- 医療安全:インシデント・アクシデントの予防と適切な対応
- 感染対策:標準予防策の徹底と定期的な見直し
- 情報管理:個人情報保護と記録の適切な管理

人員基準違反への対応

人員基準の遵守は、訪問看護ステーション運営における最重要事項の一つです。基準違反は報酬返還や指定取り消しにつながる可能性があるため、適切な人員配置と管理体制の構築が不可欠です。

人員管理において特に注意が必要な点は以下の通りです。

- 常勤換算数の管理:日々の勤務状況を正確に記録し、必要な人員数を確保します
- 急な欠勤への対応:代替要員の確保や勤務調整の仕組みを整備します
- 採用計画:余裕を持った人員配置と、継続的な採用活動を実施します

サービスの質の向上と維持

質の高いサービスを継続的に提供するためには、スタッフの教育研修と、サービス提供体制の定期的な見直しが重要です。利用者満足度の向上と、地域からの信頼獲得を目指した取り組みが必要です。

取り組み項目

具体的な内容

期待される効果

定期研修

技術向上、最新知識の習得

サービス品質の向上

事例検討会

ケース共有、対応方法の検討

チーム力の強化

満足度調査

利用者・家族からのフィードバック

サービス改善の実現

報酬請求と適切な会計処理

適切な報酬請求と会計処理は、安定した経営の基盤となります。複雑な診療報酬・介護報酬の算定ルールを正確に理解し、適切な請求業務を行うことが重要です。

報酬請求における重要ポイントは以下の通りです。

- 算定要件の確認:各加算の算定条件を満たしているか定期的に確認します
- 記録の整備:サービス提供記録と請求内容の整合性を確保します
- 請求業務の効率化:ソフトウェアの活用による正確で効率的な請求処理を実現します

まとめ:訪問看護ステーションを開設して地域貢献を実現しよう

訪問看護ステーションの開設と運営は、綿密な準備と継続的な努力が必要な事業です。しかし、その社会的意義は非常に大きく、地域医療への貢献度も高い事業といえます。

成功のためのポイントとして、以下の3点が特に重要です。

- 綿密な事業計画の策定と着実な準備の実施
- 質の高い人材の確保と継続的な育成
- 地域の医療機関・介護施設との良好な連携関係の構築

さらに、以下の点にも注意を払う必要があります。

  1. コンプライアンスの徹底

     - 各種法令・規則の遵守

     - 適切な記録管理の実施

     - 定期的な自己点検の実施

  2. 経営の安定化

     - 収支バランスの定期的なチェック

     - 効率的な業務運営の追求

     - 適切な加算算定の実施

  3. サービスの質の向上

     - 継続的な職員教育の実施

     - 利用者満足度の定期的な確認

     - 改善活動の推進

訪問看護ステーションの開設は、高齢化が進む日本社会において、ますます重要性を増す事業です。本記事で解説した内容を参考に、十分な準備と計画のもと、地域に貢献できる訪問看護ステーションの開設を目指してください。適切な運営体制を構築し、質の高いサービスを提供することで、地域包括ケアシステムの一員として重要な役割を果たすことができるでしょう。

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